化け猫の恩返し!?蓮泉寺の和尚とトラ猫の昔話

松川町沼袋にある蓮泉寺。このお寺を舞台にした化け猫の昔話があることをご存じでしょうか。

貧しくも心優しい年老いた和尚さん。その和尚さんに長年可愛がられた年老いたトラ猫。ぼろぼろの法衣の和尚さんを笑う人たちを見返すため、トラ猫はスタンド能力(妖術)を発動。長者の娘の葬式でお棺を天高く浮かばせます。みんながおろおろする中、和尚さんがトラトラ経を唱えるとお棺がゆっくり降りてきて見事解決。村人たちからの信頼を取り戻すというお話です。

文献「福島県の民話」(日本児童文学者協会編・偕成社、1978年12月初版)『蓮泉寺のトラネコ』によると、トラ猫のお墓が本当にあるとか。元々はお寺の境内にあったものが時の流れとともに行方不明になり、近くの小川のほとりで見つかったと紹介されています。小さいみかげ石の墓で「寅猫頓證菩提(とらねことんしょうぼだい)※頓證菩提とは早く成仏して天国に行ってね、の意味」と刻まれているそうです。ちなみにこの本、福島市の図書館で借りられます。

テレビアニメ「まんが日本昔ばなし」で放送された「猫の恩返し」というお話の元にもなっているようです。グーグルで調べるとあらすじが読めますよ。ジブリの「猫の恩返し」とは無関係ですのであしからず。

 

こちらが蓮泉寺。正暦3年(992年)開山の歴史あるお寺です。当時は平安時代の中期、紫式部さんや清少納言さんが活躍された時代のようです。
スタンド使いのトラ猫ってこんな感じでしょうか(ジョジョ4部作目の猫草「ストレイキャット」はブリティッシュブルーでしたね)。
高齢の化けトラ猫だとこちらのイメージでしょうか。なんかこわい。
蓮泉寺のお隣の黒沼神社。蓮泉寺の方のお話によると、トラ猫のお墓は写真右側の土手の上にあるそうですが担当者は特定できず。だって墓石に彫ってある昔の漢字は難しくて読めないんですもの。

 

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